20代後半で、北の大地から思い切って東京へ

訪問看護

[PROFILE]

以頭 大佑(いとう だいすけ)。2017年10月に入社。ベストリハ訪問看護ステーション銀座所属の作業療法士。

入社5ケ月目にして訪問看護ステーション御茶ノ水から新店の銀座に異動。北海道から将来を考えて上京。

 

以頭さんはもともと何をされていたんですか?

精神科の作業療法士をしていました。

 

精神科の?たしか北海道出身ですよね?

そうです、北海道です。

 

なんで在宅に転職しようと思ったんですか?

もともと精神科でデイケアをやっていて、高齢化に伴って在宅中心になってきていまして。

病院レベルでもしっかりケアできていないので、在宅レベルでは更にしっかりケアできないという患者さんが増えてきて、どんどん精神科の訪問をやるようになったんですよね。

そのとき90歳の患者さんでも、やっていけば少しずつ改善がみえてきて、訪問をやってみたいと思ったんです。

自分の30代40代の先のビジョンを考えたときに、田舎の精神科で一本でやっていくのか、最終的に需要が増えるであろう在宅のジェネラリストになるのか…。

30代になってから選択するのはキツイかもしれないけど、20代の今ならまだ自分の可能性が広がるかな?と思い、思い切って東京に出てきました。

 

今おいくつでしたっけ?

27歳で、今年28歳になります。

 

私も19歳で上京してきたから気持ちわかるんですけど、27歳で上京するってまぁまぁ勇気いりますよね?

なぜ東京を選んだんですか?

いやぁ~、一大決心でしたよ~(笑)

でも東京が一番国の動きとしての医療がどんどん反映されているのかなって思ったのと、出身大学がつながりが強いところで、

結構東京に知り合いの先輩たちがいたんです。

 

なるほど!

何かを相談するってなると、やっぱり東京の先輩に相談することが多くて、先輩たちは口をそろえて、「将来のこと考えるんだったら田舎よりも首都圏だよ」って言われまして…。

札幌って選択肢もあったんですけどね~。

札幌は訪問がまだまだ普及していなくて、冬はどうやって訪問するんだ?とか車とかどうするのか?とかいろいろ問題があって、最初に勉強するなら在宅がしっかりしていて訪問看護ステーションが乱立してきている東京の方が勉強になると思って出てきました。

 

それで思い切って出てくるってすごい決心ですね~!でも東京にはたくさん企業があると思いますが、なぜベストリハに?

実は全部で4社受けていて、面接でベストリハの社長と話したときに、一番“ベンチャー企業”という感じの説明を受けまして。

若い人が中心でやっているよと聞いて、経験になるかなって思ったのと、新人教育がしっかりしているというのに惹かれてここに決めました。

 

実際入ってみてどうですか?正直にお願いしますね(笑)

本音ですか?(笑)

入って1.2ケ月目はバタバタしていて、しっかりと教育を受けられたかっていうと、おや?って思いもあったんですけど…。

2.3ケ月目で1人で訪問に行くようになって、相談すれば先輩たちも話を聞いてくれますし、銀座に異動が決まってからはLC(※ローカルコミュニケーション:新規利用者を増やすための活動)とかも3人で情報共有がどんどんできてきて。

御茶ノ水は人数が多くて、“誰に相談したらいいんだろう”って気持ちもあったんですけど、銀座に異動する3人の小チームみたいなのができて、その2人に相談すると答えが返ってくるので、それはやりやすいし良いとこかなって思っています。

 

3人っていうのは以頭さん含めた3人?

そのメンバーで銀座に異動するんですよね?

そうです。少人数だと戦略もたてやすくなるし、連携もとれやすく無駄のない動きができているように感じます。

 

作業療法士としてLCに行ったときに、ケアマネさんとはどんな会話するんですか?

僕が他の人と違うところって、精神科ってことが一番だと思うんですよ。

精神科で訪問やっている人って少ないみたいで、そこに関しては反応が良いですね。在宅って高齢者も多くて、認知症だったり、老年者のうつ病の方がいたりすると電話とかいただけるし、個人的には『以頭』って名字が珍しいっていうのがあって覚えてもらいやすいですね(笑)

 

確かに(笑)『作業療法士』として以頭さんなりに一番大切にしてることって何ですか?

利用者様だけでなく家族を取り巻くことで、利用者様が良くなった姿をしっかりと家族に見てもらうことですかね。

利用者様がケアマネさんに伝えるだけでなく、ご家族からも伝えていただいて、ケアマネさんに評価してもらうっていうのが一番良いかなって思っています。

 

在宅ならではですよね。利用者様のご家族とはどんな会話をするんですか?

この間は歩行が2メートルできたけど、今日は5メートル歩けましたよ!とか、今日は10メートル歩けましたよ!など経過を数値化して伝え、実際に見てもらったりしますね。

 

ご家族も嬉しいですよね。そういえば、大学の先輩っていういのはみんな作業療法士?

いや、ほとんどがドクターです。そのうち何人かが在宅に関係しているドクターです。この間LCに行ったら、LC先で先輩にあったりとかしましたよ(笑)

 

え、ドクターの先輩?

いや、その人はナースです。出身大学はドクターも理学療法士も作業療法士もナースもいたんです。

本州から入学してくる人が多いので、卒業するとほとんどが本州に戻っちゃうんですよね。その分、全国的に繋がりがあるんですよ。

 

それは楽しそうですね!今更なんですけど、作業療法士としてどういうことをしているんですか?あんまりイメージがわかなくて…。

精神科ってわりと「運動してください」ではなくて、コミュニケーションの中からその人の考え方を正していったりとかするので、コミュニケーションが大事なんですよね。

フィードバックを伝える際も、どこができてどこができなかったのかを明確に伝えてあげるとか。

在宅でも高齢者さんが“本当に自分ができているのか?”わかっていない人が多いので、できたことを言葉にして伝えてあげるようにしています。

実践も技術も大事だけど、僕は言葉で励ましてあげるなどコミュニケーションを大事にしていけたらなと思っています。

 

なるほど~。

ベストリハに入社して4ケ月で異動も決まって、今ワクワクも不安もありますよね?

これから自分自身がこういうキャリアを歩んでいきたいとかありますか?

そうですね~、野心はあるのでどんどん経験は積んでいきたいなって思うんですけど、まだキャリアがあるわけじゃないので、いきなり上に立っても誰もついてきてくれないだろうし、楽しい職場環境は作れないと思うし。

まずは、身近にいる部長や所長の姿を見て勉強していきたいと思っています。

ベストリハでは若い人が活躍しているってことは、“自分ものし上がれるのかな”って思っていたんですけど…(笑)

蓋を開けてみると自分はまだまだだなと感じるので、2年以上の下積みは必要だなと感じています。

一番説得力があるのって、ちゃんとキャリアを積んでマネジメントに行くことですよね。

現場を知らないと説得力もないし、自分が60歳になったときに、「あなたがリハビリ必要なんじゃない?」って思われる身体になっていても嫌なので(笑)

ゆくゆくはマネジメントの方に移行できたらなって気持ちもあってベストリハにしました。せっかくの国家資格ですし、今まで大学で勉強したことを活かして活躍できたらなって思います。

 

ちなみに御茶ノ水の店舗のスタッフとは仕事以外でも会ったりするんですか?

仕事終わりに飲みに誘ってもらえたりします。前の職場はしっかりとした縦社会だったんですよ。

こういう横並びの現場が初めてなので、フランクに飲めるのはすごく良いところですね。

 

所長はどんな方ですか?厳しかったりします?(笑)

いや~全然!

僕が精神障がい出身なので、身体障がいの方を診たことがなくて、そのことを相談したら「身体障がいのレポートをまとめてみて」って言われたので、まとめたものを提出したら赤ペンでいろいろフィードバックをくれたりとか。

 

めちゃくちゃ優しいですね!所長は理学療法士でしたよね?

はい、利用者様の移動や移乗は所長に全部教えてもらいました。

職種の違いというよりは領域が違うので、いろいろ同行して教えてもらいましたね。

 

同行が研修みたいな感じですか?

そうですね、最初の1か月は所長の同行が多かったですね。

大人数のところだと聞きづらいこととかあるじゃないですか。でも小さい空間で1対1なので聞きやすかったです。

 

大変なことも多いんじゃないですか?

一番大変なのは移動距離です(笑)

あとは、病院で働いてると病院内でコミュニケーションがとれていれば良いけど、訪問って病院外の医事課の人やケアマネさんとかご家族とか、いろんな方と電話するので、それこそビジネスマナーとかもイチから調べたりとかしましたし。

名刺は持っていたけど、渡したこともなかったですし。最初は見よう見まねです(笑)

 

27歳にしてビジネスマナーを学ぶとは…!

そういえば休んで5の予定は?

実家に行ってゆっくりしたいですね。皆さん結構海外に行ってますよね。僕も行きたいなって思います。

 

旅行も結構行くんですか?

行きますね、9月の末にも友達と一週間くらいハワイに行きました。旅行好きなんですよね。

 

良いですね~ハワイ!最後に…在宅をやってみて良かったですか?

良かったですね。自分のが興味のあった領域ですし、前の職場と比べると2倍くらい大変なんですけど、楽しくやれているから満足できてるのかなっていうのはあります。

 

これから訪問看護を選ぶ方へメッセ―ジをどうぞ!

在宅って長期間関わることができると思うんです。病院だと患者さんに来てもらうけど、在宅はこっちが行くじゃないですか。その方の生活環境も見られるし、近しい距離でリハビリできるっていうのはプラスです。ご家族と会うことも多いので、ご家族を取り巻いて、いい雰囲気でリハビリをできるのも良いところかな。自分がしたリハビリで達成感を味わえる瞬間でもありますよ。

 

 

以頭さん、本日はありがとうございました!