インタビュー interview
祖母が転倒して歩くことも難しくなった時に、訪問リハビリや訪問介護などのサービスを利用していました。私自身は、祖母のために何をやってあげればいいか全くわかんない状態で、無力感を感じていました。それで「介護のこと、しっかり勉強しなきゃ」と思い、この仕事に興味を持ったんです。
それと、体育教師としてトレーナーの免許も持っていたので、祖母がやっていたリハビリに疑問を抱くこともありました。ベッドの上でストレッチするだけでなく、実際に歩いたり、活動したりしないと能力が落ちてしまうのではないかと。もっと積極的にというか、そういう介護をやってあげたい、やってみたい気持ちになったんですね。
「お客さん」は学生から高齢者に変わりましたが、自分のできる精いっぱいを提供する、という今までやってきた根本のところは何も変わりませんでした。
自分のなかで変化が大きかったのは、高齢者や介護に対する印象です。これまで「年をとったらゆっくり静かに過ごす」みたいなイメージがありましたが、全然違うんですね。お一人おひとりやりたいことがある、やる気もある。トレーニングすればまだまだ向上することに気づけました。
あと、(自分は)やっぱりおじいちゃんおばあちゃんが好きなんだな、ということにも気づけました。笑
実家のマンション1階にベストリハの店舗が入っていました。そこで、「介護の仕事」を考えた時に、まずはベストリハについて調べてみたんです。
SNSを覗いてみたら若い人たちがたくさん働いていて。「なんだここは?!」と一気に引き込まれました。20代・30代のスタッフ中心に介護しているというのは、私が体育の教員免許を取る時に見たデイサービスとは全く別ものでしたね。「(これからの時代)たぶん若さが武器になるな」と思いました。それで、ここでやってみようと入社を決めました。
いや、すごいですよね。私が一番びっくりしています。笑
2022年4月1日に入社して、所長に就任したのが、ここ(ベストリハ砂町銀座)がオープンする2023年4月1日になります。
入社してからというもの、「来てくれる利用者さんたちを楽しませる」一心で働いていました。それもあってか、ベストリハが半年に1回開催している大きなイベントの企画運営と司会役を任されたんですね。カラオケ大会でした。
自分としてはシンプルに楽しませよう、大成功させようと頑張ったら、、、その様子が本部長や通所部長の目にとまって。「なんだ、この人は?」「利用者さんを楽しませてるじゃないか」「QOLを爆上げしてるじゃないか」と。そんなことがきっかけで、デイサービスの所長を任せてもらえることになりました。
悩んだのは、どこまで利用者さんを介助するかです。人によって自立度が違うので、何を、どこまでサポートすればいいか最初は全くわかりませんでした。ただ、そういうのは利用者さんと接していればわかってくることなので、今となっては悩む必要なかったなと感じています。
知らない世界には不安がつきものかもしれませんが、利用者さんを楽しませたい、いろいろ吸収して学びたい気持ちがあれば、未経験でも十分やっていけると思います。実際、自分も未経験からこの業界にきましたし。
デイサービスっぽくないお店です。緑と黄色を基調としていて、外から中が見やすいガラス張りの外観。20代のスタッフが多く活気ある雰囲気で、堅苦しさがないと思います。
ベストリハ初、一級建築士とコラボレーションして、現場の声を取り入れながら作り上げました。砂町銀座商店街のど真ん中。私事ですが、高校帰りによくシャーピンを買って食べ歩いていた思い出の場所です。
私が大切にしているのは2つです。ひとつは、とにかく利用者さんを楽しませること。もうひとつは、人として当たり前のことをすることです。利用者さんが話したそうにしていれば話せばいいし、気になったことがあればやればいい。楽しんで、笑って、一日の最後に「またね」と言えることに、何よりも価値があると考えています。
そこを大事にできれば、経験のある・なしに関わらず、誰でもチャレンジできる場所だと思いますよ。