「モチベーションは外から与えるものではなく、その人が自ら生み出すものだからだ。」
「養うべきは、モチベーションではなく、プロ意識だ。これは徹底的に教育する必要がある。」
■また、ある時私は保険の代理店に訪問した。その会社は社員は10名程度、ほとんどが「おばちゃん」だった。
彼女たちにモチベーションと呼ぶべきものは見当たらなかった。なにせほぼ毎日「仕事するの嫌やわ-」と言っているのだ。
だが、彼女たちは実によく働いていた。その代理店の成績、顧客満足度は、全国でも有数のレベルであった。
その代理店のおばちゃんの一人は言った。
「仕事は嫌だけど、お金をもらってるんだから、きちんとしなきゃ。」
■モチベーションは本質的に不安定である。なぜなら様々な要因によって影響を受けるからだ。例えば
パートナーと喧嘩した。
歯が痛い。
友人関係がうまく行っていない。
親の体調がすぐれない
そういった、日常の出来事から大きく影響を受けてしまう。モチベーションは気まぐれであり、プライベートの状況に左右されやすい。
だが、顧客はあなたのプライベートの状況など斟酌しない。顧客にとってはサービスのレベルが全てだからだ。
だが、プロ意識は異なる。やる気を言い訳にしない。プライベートの状況にかかわらずクオリティの高いものを仕上げようとする。納期に間に合わせようとする。
「会社員も給料をもらって働いている以上、プロとして行動すべきだ」と、管理職研修は不要と断言した経営者は語った。
「アルバイトですら、プロ意識を持って働く人々がいる。社員は言うに及ばずだ」
■結局のところ、モチベーションは外部から与えることは不可能だ。しかし、プロ意識は教育によって高めることが可能であるという。
件の経営者に「プロ意識はどのように教育するのですか?」と聞くと、彼はこう言った。
「必要なのは、まずプロとしてのあるべき姿・規律などの行動規範。第二によく考えられた目標。そして最後にそれらを体現する模範的人物。これらが必要なことの全てであり、どれが欠けてもプロ意識は生まれない。」
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想像出来ない世界へ行くには、今出来ることを一歩一歩一生懸命やっていくしか道はない。